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金融危機の資本論

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著者/訳者名

本山 美彦 著 萱野 稔人 著 

出版社 青土社
発行年月日 2008年12月21日
ISBNコード 9784791764624
定価 ¥1,540(税込)

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概要

アメリカ型金融はなぜ崩壊したのか? 資本主義はどこへいくのか?
資本主義の歴史的構造変化と日米関係から、世界金融危機の全体像を鮮やかに描き出す。

目次

1.金融危機を資本主義の歴史からみる
 金融危機とは何か――その歴史的構造
 世界恐慌から軍事ケインズ主義の成立へ
 戦後体制の転換――軍事ケインズ主義から変動相場制へ
 アメリカ経済の国際競争力の低下とオイルダラーの活用
 徴兵の停止と軍事の経済的性格の変化

2.アメリカの 「世界の金融センター」 化と日本
 アメリカの戦略と対日政策――ニクソン・ショックからプラザ合意まで
 BIS規制によってつぶされた日本の銀行
 BIS規制をめぐる日米間の対応の違い
 間接金融から直接金融への転換
 長期金融から短期金融への転換によって何がおこったのか
 「年次改革要望書」 とアメリカ通商代表部
 戦後日本の資本主義
 時価会計の衝撃
 談合とアメリカ
 地域間格差をもたらすもの

3.「世界の金融センター」 アメリカのしくみと手法
 「金融権力」 とは何か
 投資銀行はなぜ消滅したのか
 投資銀行の買収と新しいルールの可能性
 ファンドの存在
 債権の証券化とは何か
 CDSとシンセティックCDO
 CDSとソフトバンクの損失
 拡散されるリスクと蓄積されるリスク
 オフバランスというトリック
 オフバランスとアメリカの戦略
 先物取引のメカニズム
 通貨先物市場の成立におけるイデオロギー
 財政政策の変容とマネタリズムの誤り
 投入された公的資金はどこへいくか

4.金融危機のあとに――資本主義のゆくえ
 ドル基軸通貨体制と石油
 ルーブルを基軸通貨にしようとするロシアの戦略
 オバマ新大統領で経済政策はどうなるのか
 ドルの新しい使い道としての資源開発とCO2 排出権取引
 第一回金融サミット(G20)の成果とは
 アジア共通通貨圏の可能性
 国家主導の金融危機?
 金融は国家から独立したものなのか?
 市場主義の誤謬と価格決定メカニズム
 市場原理主義をささえた人間像の崩壊
 金融危機によってもたらされる歴史的な転換
 資本主義と国家の関係をみなおすこと
 経済的ナショナリズムという立場
 経済的ナショナリストの提言

[著者] 本山美彦(もとやま・よしひこ)
1943年生まれ。経済学博士。京都大学名誉教授、大阪産業大学経済学部教授。1969年京都大学大学院経済学研究科博士課程中退。
主な著書に、『金融権力』(岩波書店)、『格付け洗脳とアメリカ支配の終わり』 『売られ続ける日本、買い漁るアメリカ』(ビジネス社)、『民営化される戦争』(ナカニシヤ出版)ほか多数。

[著者] 萱野稔人(かやの・としひと)
1970年生まれ。哲学博士。津田塾大学学芸学部国際関係学科准教授。2003年パリ第十大学大学院哲学科博士課程修了。
主な著書に、『権力の読みかた』(青土社)、『国家とはなにか』(以文社)、『カネと暴力の系譜学』(河出書房新社)、『「生きづらさ」 について』(雨宮処凛との共著、光文社)ほか。

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