概要
1980年代には、どこに出かけても同じ景色、同じ味、同じ匂いがする奇妙な街づくりが日本中で進行していた。その様子は「没場所性」や「ファスト風土」などさまざまな論者によって繰り返し説明されてきたが、どれも地域の場所喪失を指摘していた。90年代に入ると、インターネットが急速に普及したが、これまで慣れ親しんできた電話やテレビなどのメディアと違って、単なる伝送形式ではなく、空間形式を備えるようになった。こうして「ウェブ空間」あるいは「ネット空間」と呼ばれる活動空間が現実世界に登場した。
一方で場所が失われ、他方で新しい場所が生まれる。この場所を巡る複雑な事態を明らかにするのが本書の狙いである。
目次
第1章 混在郷(ヘトロトピア)を生きる
1.地域から考える
2.実体を失った地域
第2章 場所とは何か
1.意識が降り立つ場所
2.体験されている空間
3.認識論的空間と存在論的空間
4.「わたし」と「世界」の喪失
第3章 地域から遊離した空間
1.地域の場所性
2.求められる空間の過剰流動性
第4章 生きられたウェブ空間
1.新しい活動空間の登場
2.ウェブ空間に於(おけ)る「わたし」
3.ウェブ空間の情況的空間区分
第5章 ウェブ空間の比類なき空間特性
1.空間へ
2.表層:語りかけるインターフェース
3.同位:アウラを再現する同位空間
4.規律:アーキテクチャと呼ばれたウェブ空間の核心
5.原秩序:その奥に潜むデータの振る舞い
第6章 地域のロマンチシズム
1.帰らない現代
2.疲れたから帰ろう
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