概要
ふと見上げた夜空から始まる,宇宙に思いを馳せる物語.太陽系,銀河系,星の一生,宇宙の果て,そして宇宙人存在の可能性――.現代天文学が明らかにしてきている宇宙の姿を鮮やかに描き出す.宇宙への入門書としても,再入門書としても好適な一冊の誕生です.
目次
まえがき
目次
第1章 見上げることから始めよう
一 宇宙を楽しむはじめの一歩
二 夜空の主役――まずは月から眺めてみよう
圧倒的な存在感/姿を変える月
三 星座を形作る恒星たち
星のきらめき/星座の起源
四 動き回る惑星たち
ローマの神と陰陽五行――名前の由来/惑星の輝き
第2章 地球は宇宙のメリーゴーラウンド――四季の星座
一 移りゆく星景色
二 春――北斗七星から始まる物語
初春の夜空の目印、北斗七星/北の空の中心/春の夜空のランドマーク――春の大曲線/北斗七星の運命/ナイトサファリの
猛獣たち/西向きの星座たち/夜空を横切る大海蛇/磔にされた烏
三 初夏~夏――日本に根付く七夕
星石に描かれたかまど星/てんびん座の控えめな輝き/七夕伝説/織姫星と彦星の見ごろ/伝統的七夕/年に一度の再会は
待ち遠しい?/夏の大三角形/天の川を下る物語/アンタレスの赤い輝き――さそり座/生をつかさどる南斗六星
四 秋――静かな星景色
化けそこねた神?――やぎ座/孤独な一等星/秋の夜空のランドマーク――ペガスス座/時刻と方角の目印――カシオペヤ
座
五 冬――想像力をかきたてるきらびやかな夜空
神格化された三ッ星/おうし座の散開星団「すばる」/猿田彦の神/冬の夜空のランドマーク――冬の大三角形/シリウス・ミス
テリー/憧れの星――カノープス/カノープスは横着?/ぎょしゃ座とふたご座
第3章 惑星たちのダンス
一 太陽系というメリーゴーラウンドの構造
惑星のサイズ/地球の内側と外側で異なる惑星の動きの速さ
二 太陽の周りで踊る
内惑星のダンス/見やすい金星、見にくい水星
三 深夜の夜空を行き来する
外惑星のループ・ダンス/逆行はどのように説明されたか/赤い惑星・火星の華麗なダンス/外惑星のダブル・ループ/土星の
環の「ひらひら」ダンス
四 惑星とはそもそもなんなのか
観測技術の進歩と惑星の意味の変遷/冥王星の発見/小さくなる冥王星/太陽系外縁天体の存在/冥王星より大きな小惑星
/ようやくできた惑星の定義
第4章 華やかな美しさ――太陽系のアウトロー
一 颯爽と現れ彼方に消える彗星
謎の天体だった彗星/彗星の故郷/華麗な彗星の姿/彗星はいつ見えるのか
二 彗星の子どもたち
一瞬の輝きの美しさ――流星/星花火――流星群を眺めよう/おすすめ流星群/雨のごとく流れ星が降る――流星雨
第5章 星の一生
一 星が生まれるところ――星雲
オリオン大星雲の中に輝く赤ちゃん星/散光星雲は、星の母親だった
二 輝き始めた星の集団――散開星団
暗黒星雲から散光星雲へ/そして若き散開星団へ/散開星団の運命/星の独り立ち/バラバラにならない星団――球状星団
三 死にゆく星たち
大人になった星たち/赤ら顔の老人の星たち/静かな星の死――惑星状星雲/激しい星の死――超新星残骸
四 星の死が残すもの
第6章 星々の人生舞台――天の川をめぐる旅
一 最近天の川を見ましたか?
二 天の川下り
天の川がつくる影/オーストラリアの天の川下り/天の川の正体とは
三 星々の人生舞台
銀河の渦巻き/波乱に富んだ星の人生
第7章 宇宙に果てはあるのか――大宇宙の構造と規模
一 解き明かされる銀河の姿
アンドロメダ大銀河の発見/群れをつくる銀河たち
二 宇宙の粗密はなぜできるのか?
膨張する宇宙/ビッグバンの余熱――宇宙背景放射
三 宇宙に果てはあるのか?
宇宙の終焉/宇宙の果て/宇宙はいつ始まったか
第8章 宇宙人はいるのだろうか?
一 楽観的な天文学者
二 大宇宙に知的生命は存在するか
知的生命のいる確率/ホット・ジュピター/ハビタブル・ゾーンとはなにか/もっとも難しいパラメータ――生命の発生と進化
三 宇宙人探査プロジェクト
参考文献
あとがき
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