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環渤海交易圏の形成と変容

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著者/訳者名

山本 進

出版社 東方書店
発行年月日 2009年05月25日
ISBNコード 9784497209078
定価 ¥5,171(税込)

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概要

19世紀中葉まで中国経済の辺境に過ぎなかった華北東部や東三省は、20世紀初頭より綿花や大豆など特用農産物を積極的に輸出することで、畸形的な「半植民地」経済を形成した。世界市場への従属的再編により、中国経済は伝統的な南高北低=華中南優位型から近現代の東高西低=沿海部優位型へと移行した。こうして華北東部や東三省は輸出港天津・大連を中心として急成長を遂げるが、地域内の社会的分業が脆弱で輸出依存度が高かったため、日本帝国主義の侵略を招きやすかった。本書はこの地域を環渤海交易圏と名づけ、伝統的地域経済圏としての成立期から世界市場への再編期、更には「満洲」「北支」として占領される直前期までの市場構造の変化を、物流・金融の両面から検証する。

目次

序論
第一章 清代の雑税と牙行
はじめに/一 雑税制度の変遷と牙行/二 商税・落地税・雑税の特徴/三 牙行による雑税の請負徴収/おわりに
第二章 清代東銭考
はじめに/一 清代の短陌慣行と東銭/二 東銭の行使地域/三 東銭と銭票/おわりに
第三章 清代の京銭と折銭納税
はじめに/一 折銭納税の展開/二 京銭と銭票/三 官銀号の設置/おわりに
第四章 清代薊糧考
はじめに/一 清初の薊糧/二 熱河米の採買/三 折銀支給への転換/おわりに
第五章 清代豫東漕糧考
はじめに/一 黒豆改徴以前の河南漕糧/二 豫東漕糧の黒豆改徴/三 黒豆過剰と粟米不足/
    四 黒豆徴収の終焉/おわりに
第六章 清末民初奉天における大豆交易
はじめに/一 奉天大豆の先物取引/二 大豆取引の決済方法/おわりに
第七章 清末東三省の幣制
はじめに/一 咸豊票鈔の発行/二 抹兌銭帖の流布/三 過帳制度の普及/おわりに
第八章 清末民国期東三省における冀東商人
はじめに/一 清末民国期の冀東商人/二 冀東商人の進出形態/おわりに
第九章 清末民国期直隷における棉業と金融
はじめに/一 清末天津の金融危機と直隷棉業/二 移出志向棉業への転換と金融/おわりに
第十章 清末民国期の東部内蒙古における金融構造
はじめに/一 東部内蒙古の物流と金融/二 撥子交易の決済方法/おわりに
結論
あとがき
索引

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