概要
仏教の本質は、すなわち修行である。それは、自己改良による「苦」の消滅。あらゆる苦を生み出すものが「この私」であるなら、心を鍛え智慧を磨いて、私自身を変えることで、苦しみから自由になれるはずだ。現代に生きる私たちにとって、ひたすら信じる救済の宗教よりも、釈迦本来の合理的な教えの方が、むしろ馴染みやすい。そこに「生き死に」の拠りどころがある。本書では、初期仏教の思想をベースに、生活に結びつく叡智を100話で紹介。仏教は、それを必要とする人を静かに待っています。
「朝日新聞」に2年間にわたって掲載されたコラムをもとに加筆修正。
目次
はじめに
第 一 話 最強の知恵者とともに
第 二 話 仏教の目指す生き方
第 三 話 修行を支えるものは何か
第 四 話 智慧を生み出す母胎
第 五 話 瞑想と自転車は似ている
第 六 話 正しい瞑想の“道具”
第 七 話 日々努力を重ねる覚悟
第 八 話 深夜の森で死体と二人
第 九 話 修行にはすぐれた師が必要
第一〇話 世俗に媚びず振り回されず
第一一話 日常のなかの修行生活
第一二話 自由な空気に芽ぐむ仏教世界
第一三話 伝統のくびきから放たれて
第一四話 数学も一種の瞑想修行
第一五話 生き仏にハンバーガー
第一六話 何を食べてもかまわない
第一七話 殺生なしには生きられない
第一八話 精進料理を噛みしめて
第一九話 ついでに超能力でも
第二〇話 道を信じて生き方を変える
第二一話 自分に都合がいいことこそ落し穴
第二二話 寺はいつでも開放空間
第二三話 寺は人びとの思いの集積
第二四話 輪廻というあいまいな連続
第二五話 輪廻の世界観を削ぎ落した先に
第二六話 日々の歩みの手引きとして
第二七話 本道を歩き、ちょっと遊ぶ
第二八話 道草としての迷信
第二九話 自分で自分を変えてゆく
第三〇話 精神の内なる神秘
第三一話 相補する科学と仏教
第三二話 科学と仏教の接点
第三三話 求道の志で世界へ出よ
第三四話 仏教僧団は年功序列
第三五話 お寺の中の教育システム
第三六話 僧団は法治社会
第三七話 断片を積み上げたとき初めて
第三八話 合理性と情愛で支えあう
第三九話 死に際で判断するな
第四〇話 自殺は悪ではない
第四一話 決して殺さない
第四二話 世間の片隅で、ただそっと
第四三話 仏教の盛衰は僧侶の品格次第
第四四話 「絶対に正しい」という危険
第四五話 ある物理学者との邂逅
第四六話 まだ見ぬ果報に思いを馳せ
第四七話 底知れぬ多様性から仏教は生まれた
第四八話 僧侶の道を選ぶ覚悟
第四九話 悟りに試験はない
第五〇話 人の旅路を後押しするご縁
第五一話 不幸の種を摘み取る智慧
第五二話 結論より思考の道筋が大事
第五三話 アショーカ王の大恩
第五四話 「生かされている」という諸刃の剣
第五五話 小乗か大乗か
第五六話 お経の違いが宗派の違い
第五七話 道は自分の内にある
第五八話 宗教の本性を見極める
第五九話 布教の理由
第六〇話 緻密で合理的な「律」
第六一話 「律」を守ることの誇り
第六二話 連綿と受け継がれてきた「律」
第六三話 「律」の魅力をもう少し
第六四話 僧という修行システム
第六五話 僧侶の装いは生き方の表明
第六六話 消滅した女性僧団
第六七話 精いっぱいの死に方
第六八話 男女平等の修行世界
第六九話 比丘尼が支える
第七〇話 タイの洞窟に坐る
第七一話 最高の平安
第七二話 仏教芸術を生み出す土壌
第七三話 精神集中が智慧の源
・・・など100話を収録
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