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マルクス主義と民族理論

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著者/訳者名

白井朗

出版社 社会評論社
発行年月日 2009年04月16日
ISBNコード 9784784514717
定価 ¥4,620(税込)

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概要

イスラームに対する欧米世界の偏見。ロシアによるチェチェン民族の弾圧。中国のチベット、ウイグル、モンゴルへの抑圧。深い歴史的起原をもつ現代世界の民族問題をどうとらえるか。新たな世界史観から民族理論を再検討する。

目次

マルクス主義と民族理論──社会主義の挫折と再生*目次

まえがき 9

序 章 世界の焦点・中東イスラーム世界の民族問題 15
[1]イスラーム世界と日本人 16
[2]日本帝国主義とアジア諸民族 19
[3]アメリカのイスラーム敵視 21
[4]石油帝国主義と産軍複合体 24
[5]ムスリム諸民族抑圧は最大の民族問題 27
[6]イラク戦争の不正義 30
[7]スンニ派とシーア派との対立 33
[8]アメリカの戦略的敗北 37
第一篇 民族をいかに捉えるか

第一章 日本人の場合 二、三の知識人の言説について 42

第二章 マルクス・エンゲルスの視点 51
第一節 「歴史なき民族」なるもの 51
[1]「労働者は祖国を持たない」の意味 51
[2]民族と国民との関係 56
[3]英語・フランス語・ドイツ語の三言語の統一を予想 58
[4]民族は人間存在に必須不可欠 62
[5]資本の本源的蓄積の認識の未成熟 64
[6]西欧文明の東欧への普及 72
[7]「歴史なき民族」 78
第二節 マルクス、アイルランド論へ 88
[1]「マンチェスターの受難」の衝撃 89
[2]フィニアンのたたかいの歴史的意義 95
[3]アイルランド民族独立がイギリス革命を促進 100
第三節 経済学者の民族問題アプローチ・渡辺寛批判 104
[1]農業問題と民族問題は資本主義の外部的矛盾 104
[2]アジアの民族の歴史への無知 109

第三章 バウアー・カウツキー論争の意義 114
第一節 バウアーの民族文化共同体説 114
第二節 バウアー、「歴史なき民族」を批判 121
第三節 カウツキーの言語共同体説 126
第四節 同じ歴史を歩んだ民族は一つもない 133
第五節 論争止揚の視点 137
第六節 エンゲルス「言語と共感」 145
第七節 カウツキーの民族解消論批判 149
第八節 世界諸民族の言語系統 156
第九節 人は母語の中に住む 160
むすび 民族の平等 163

第四章 レーニン・スターリンの民族観 165
第一節 スターリン民族論文の再検討 165
第二節 「資本主義が民族問題を解決」 175
第三節 帝国主義論による深化とその後の逆転 178
第四節 民族消滅論は言語帝国主義 184

第五章 アジア史の先進性──唯物史観と民族 189
第一節 民族形成の嚆矢は漢民族 189
[1]漢字の創成とと紙の発明 189
[2]近世・宋代における漢民族意識の成熟 194
第二節 唯物史観と民族 200
第二篇 大ロシア民族主義者・スターリン

第六章 スルタンガリエフの虐殺──ムスリム諸民族の抑圧 216
第一節 民族の崇高な権原 216
第二節 バスマチ運動弾圧の深刻性 223
第三節 イスラーム文化とチュルク諸民族 228
第四節 中央アジアのムスリム共産主義者 234
第五節 自己解放を否認するレーニン 241
第六節 一九一七年革命の真実の担い手 251
第七節 「グルジアのスターリン批判」 260
第八節 スターリンのムスリム諸民族抑圧 266
第九節 山内昌之批判 270

第七章 第二次大戦後の東欧諸民族の抑圧 276
第一節 ポーランド 278
[1]ポーランド共産党の悲劇 279
[2]スターリン、ヒトラーと握手 281
[3]スターリンのポーランド民族解体 284
[4]戦後ポーランドの発足 289
第二節 ユーゴースラヴィア 292
[1]ユーゴ解放全国委員会の勝利 293
[2]スターリンのユーゴー革命圧殺の失敗 296
第三節 ハンガリー 301

むすび 306

付論・ 日本人の民族性について 309
[1]イスラーム認識の欠如 309
[2]明治の開国いらいすぐに侵略と戦争へ 313
[3]他民族の文明受容の積極性 315
[4]新憲法の意義と五〇年朝鮮戦争 319
[5]自民族の歴史を学び豊かな歴史的意識を持つこと 326

付論・ チベットに自由と平和を。中国は虐殺を止めよ 329

参考文献 335

あとがき 341

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