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キチン・キトサン開発技術

キチン・キトサン開発技術
著者/訳者名

平野茂博

出版社 CMC出版
発行年月日 2009年04月11日
ISBNコード 9784781300658
定価 ¥4,620(税込)

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概要

キチン・キトサンR&Dセンター、鳥取大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

目次

第1章 緒論(平野茂博)
1. はじめに
2. キチンとキトサン
3. 分子機能と生物機能の開発と応用
(1) 分子・成形分野
(2) 獣・医薬材料分野
(3) バイオテクノロジー分野
(4) 化粧品分野
(5) 食品分野
(6) 農林水産分野
(7) 工業分野
4. おわりに

第2章 分子構造分野
1. キトサンおよびキトサン複合体の結晶構造(金成正和,奥山健二)
1.1 はじめに
1.2 キトサンの結晶構造
1.3 キトサン複合体
1.3.1 TypeI複合体
1.3.2 TypeII複合体
1.3.3 TypeIII複合体
1.4 おわりに

2. βキチンの成層化合物形成とナノ複合材料創製の可能性(斎藤幸恵)
2.1 キチンの結晶構造
2.2 βキチン成層化合物
2.2.1 βキチンからの種々の成層化合物の生成
2.2.2 βキチン成層化合物における分子層構造保持の機構
2.2.3 挿入化合物を形成するその他の多糖類
2.2.4 βキチンの成層化合物形成の応用

3. アルカリキトサンハイドロゲルとその分子機能の応用(平野茂博)
3.1 はじめに
3.2 アルカリキチン
3.3 水溶性のN-部分脱アセチル誘導体
3.4 N-部分脱アセチル化キチン繊維
3.5 アルカリキトサンハイドロゲル
3.6 キトサンと酢酸ナトリウム・一水和物
3.7 ハイドロゲルとその成形品
3.8 おわりに

第3章 溶媒分野(戸倉清一,田村裕)
1. 温和な溶媒を使ったキチンの溶解とその応用
1.1 はじめに
1.2 キチンとキトサンの概要
1.2.1 キチン
1.2.2 キトサン
1.3 キチンの溶解とその成形
1.3.1 これまで報告されたキチンの溶媒
1.3.2 温和で毒性の低い溶媒系を使ったキチン溶液
1.3.3 キチンの成形法
(1) キチン溶液からの直接紡糸
(2) キチン溶液からキチンヒドロゲルの調製
(3) キチンヒドロゲルおよびスラリーからキチン不織布の調製
1.4 キトサンの成形
1.5 医用材料あるいは化粧品へのキチンとキトサンの応用
1.5.1 キチンおよびキチン誘導体の医用材料その他への応用

第4章 分解分野
1. 超臨界水分解(吉田敬,江原克信,坂志朗)
1.1 はじめに
1.2 超臨界水バイオマス変換装置
1.3 キチンおよびキトサンの分解挙動
1.4 水不溶残渣の結晶構造の変化
1.5 水可溶成分
1.6 今後の展望

2. キチンキトサンの水熱分解(佐藤公彦)
2.1 はじめに
2.2 実験
2.2.1 試料及び試薬
2.2.2 試料調製
(1) 非晶質キチン,非晶質キトサンの調製
(2) 均一系部分脱アセチル化キチンの調製
(3) カルボキシメチルキチンの調製
2.2.3 水熱処理
2.2.4 還元末端基の定量
2.2.5 分子量測定
2.3 結果と考察
2.3.1 X線回折
2.3.2 水熱処理による還元末端基の増大
(1) 水熱処理における結晶性キチンと非晶性キチンにおける還元末端基の増大
(2) 水熱処理によるカルボキシメチルキチンの分子量低下
(3) 水熱処理による均一系脱アセチル化キチン,キトサンの還元末端基量及び分子量
2.4 おわりに

3. 酵素分解によるキチンからのN-アセチル-D-グルコサミンの生産(相羽誠一)
3.1 はじめに
3.2 工業用粗酵素を用いてキチンの分解
3.3 新規微生物由来の粗酵素を用いてのキチンの分解
3.4 将来への展望

4. 還元末端基にN-アセチル基を持つモノN-アセチルキトサンオリゴ糖(光富勝)
4.1 はじめに
4.2 キチン質分解酵素の切断特異性
4.3 モノN-アセチルキトサンオリゴ糖の調製
4.4 部分N-アセチルキトサンの調整法がオリゴ糖生成に及ぼす影響
4.5 おわりに

第5章 化学修飾分野
1. キチンのTEMPO酸化による6-オキシキチン(キトウロン酸)の調製(加藤友美子,磯貝明)
1.1 はじめに
1.2 TEMPO酸化について
1.3 酸化原料と結晶性
1.4 キチンのTEMPO酸化
1.5 6-オキシキチン(キトウロン酸)の構造
1.6 6-オキシキチン(キトウロン酸)の物性
1.7 ポリイオンコンプレックス
1.8 おわりに

2. 糖側鎖をもつキチン・キトサン誘導体(栗田恵輔)
2.1 はじめに
2.2 枝分かれ型キチン・キトサン誘導体
2.2.1 フタロイル化キトサンを用いるグリコシル化反応
2.2.2 シリル化キチンを用いるグリコシル化反応
2.3 アミノ基に糖側鎖をもつ誘導体
2.3.1 N-アルキル化反応
2.3.2 N-アシル化反応
2.4 おわりに

3. キトサンとデンドリマーとのハイブリッド化(指輪仁之)

第6章 酵素分野
1. キトサナーゼの基質特異性と構造(安達渉,中村聡,竹中章郎)
1.1 はじめに
1.2 ChoKの立体構造
1.3 活性部位構造
1.4 基質特異性
1.5 ファミリーGH-8のサブファミリー
1.6 サブクラスによる立体構造の違いと基質特異性
1.7 キトサナーゼの立体構造から見たオリゴ糖関連タンパク質の世界
1.8 リゾチーム型立体構造王国
1.9 (β/α)8バレル型立体構造王国
1.10 キトサナーゼ活性を有するタンパク質の構造基盤王国
1.11 おわりに

2. 微生物のファミリー19キチナーゼ(渡邉剛志)
2.1 ファミリー18キチナーゼとファミリー19キチナーゼ
2.2 微生物のファミリー19キチナーゼ
2.3 微生物のファミリー19キチナーゼの分布
2.4 微生物のファミリー19キチナーゼの抗真菌活性とその利用

3. N-アセチルグルコサミン2-エピメラーゼ(レニン結合タンパク質)(高橋砂織)
3.1 はじめに
3.2 レニン・アンギオテンシン系による血圧調節機構
3.3 RnBPのクローニングと構造特性
3.4 RnBPはGlcNAc 2-EP活性を持つ
3.5 GlcNAc 2-エピメラーゼ活性発現に重要な領域
3.6 レニンはGlcNAc 2-EP活性を阻害する
3.7 GlcNAc 2-EP活性に及ぼすヌクレオチドの影響
3.8 おわりに

4. アロサミジンとキチナーゼ (作田庄平)
4.1 アロサミジンの単離と化学
4.2 アロサミジンおよびアロサミジン誘導体の生物活性
4.3 アロサミジンの阻害機構
4.4 アロサミジンの機能

第7章 遺伝子分野
1. キトサナーゼ遺伝子のクローニングと解析(下坂誠)
1.1 はじめに
1.2 細菌キトサナーゼ遺伝子の構造と分類
1.2.1 遺伝子のクローニング
1.2.2 細菌キトサナーゼ遺伝子の配列解析
1.2.3 活性中心と反応機構
1.3 菌類キトサナーゼ遺伝子の構造
1.4 おわりに

2. 昆虫キチナーゼと植物キチナーゼの遺伝子(古賀大三)
2.1 昆虫キチナーゼの遺伝子
2.1.1 はじめに
2.1.2 選択的スプライシング(Alternative splicing)
2.1.3 キチナーゼの遺伝子数と酵素数
2.1.4 酵素反応に関わるアミノ酸の同定
2.2 植物キチナーゼ遺伝子
2.2.1 はじめに
2.2.2 植物キチナーゼ
2.2.3 分泌型キチナーゼと液胞型キチナーゼ
2.2.4 成熟キチナーゼのN末端アミノ酸

3. 海洋細菌のキチン分解機構とその遺伝子(辻坊裕)
3.1 はじめに
3.2 キチンの認識および定着
3.3 キチナーゼ
3.4 β-N-アセチルグルコサミニダーゼ
3.5 プロテアーゼ
3.6 今後の展望

4. キチナーゼによる結晶性キチン分解の分子機構(渡邉剛志)
4.1 結晶性キチン分解機構解明の重要性
4.2 微生物キチナーゼの結晶性キチン分解活性
4.3 結晶性キチン分解におけるキチン吸着ドメインの重要性
4.4 結晶性キチンを分解するキチナーゼの活性ドメインの構造的特徴
4.4.1 深い基質結合クレフト
4.4.2 活性ドメイン表面の芳香族アミノ酸残基
4.5 活性クレフト内部の芳香族アミノ酸残基の機能
4.6 β-キチン微小繊維分解のモルフォロジーと分解方向性
4.7 Serratia marcescensキチナーゼAの結晶性キチン分解モデル

第8章 バイオ農林業分野
1. バイオ農業新素材としてのキトサンとキトサナーゼ(内田泰)
1.1 はじめに
1.2 キトサンの抗菌性
1.2.1 キトサンの抗細菌性
1.2.2 キトサンの抗カビ性
1.3 キトサン分解物及びオリゴ糖の抗菌性
1.4 キトサンの農業分野への利用
1.5 キトサナーゼ及びイツリン生産細菌による微生物農薬への利用
1.5.1 キトサナーゼ生産細菌
1.5.2 UTKによるイツリンの生産と化学構造及び抗真菌活性
1.6 おわりに

2. 植物キチナーゼを用いたバイオ農薬の開発(松田英幸,古賀大三,小村洋司,吉川貞樹,山本一成)
2.1 はじめに
2.2 ヤマイモキチナーゼEの抗菌活性とその特性
2.3 ヤマイモキチナーゼE遺伝子の微生物細胞における大量発現
2.4 微生物生産ヤマイモキチナーゼEのイチゴ栽培への応用
2.5 おわりに

3. 人工樹皮:キチンによる樹木皮組織の創傷治癒(平野茂博)
3.1 はじめに
3.2 樹木皮組織の創傷被覆材
3.3 樹木のキチナーゼ活性
3.4 樹木組織におけるキチナーゼ活性の賦活
3.5 樹皮下におけるキチン膜の消化
3.6 樹皮の創傷治癒

第9章 医薬・医療分野(伊藤充雄)
1. キトサンを結合材とした自己硬化型骨形成材
1.1 はじめに
1.2 材料および方法
1.2.1 ゾルの作製
1.2.2 粉末の作製
1.2.3 硬化時間の測定
1.2.4 圧縮強さの測定
1.2.5  pHの測定
1.2.6 溶出元素量の測定
1.2.7 硬化体の表面および破断面の観察
1.2.8 生体反応
1.3 結果
1.3.1 硬化時間
1.3.2 圧縮強さ
1.3.3 pH
1.3.4 溶出元素量の測定
1.3.5 硬化体の表面および破断面の観察
1.3.6 生体反応
1.4 考察
1.5 結論

第10章 食分野(福田幸蔵)
1. ヒトリンパ球を用いたキチンとキトサンのガン細胞障害活性テスト
1.1 はじめに
1.2 キチンオリゴ糖とキトサンオリゴ糖のマウス静脈注射によるin vivoガン細胞増殖阻害
1.3 動物リンパ球によるin vitroガン細胞障害活性
1.4 ヒトリンパ球によるin vitroガン細胞障害活性
1.5 おわりに

第11章 化粧品分野(情野治良,濱田和彦)
1. 水溶性キトサン誘導体を利用した機能性化粧品の開発
1.1 はじめに
1.2 皮膚の構造
1.3 水溶性キトサン誘導体のスキンケア効果
1.3.1 角層バリアー機能の回復作用
1.3.2 老化に関連する皮膚粘弾性の向上作用
1.3.3 アトピー性皮膚炎に対するスキンケア効果
1.3.4 ケミカルピーリングにおけるスキンケア効果
1.4 カチオン性高分子乳化能を有する新規キトサン誘導体の開発と応用
1.4.1 低分子界面活性剤を含有しないエマルションの調製
1.4.2 耐水性O/W型サンスクリーン剤の開発
1.5 化粧品としての安全性
1.6 おわりに

第12章 工業分野
1. キトサンの水分透過性と応用(平林靖彦)
1.1 はじめに
1.2 キトサンおよびキチンをベースとする膜の膨潤挙動と選択透過性
1.3 キトサンおよびキチンをベースとする膜の吸湿性と蒸気透過

2. キトサンのコーティング剤への応用(大村善彦)
2.1 はじめに
2.2 木工塗装用前処理剤
2.2.1 静電塗装用前処理剤
2.2.2 木工塗装用着色むら防止剤
2.3 無電解めっき用前処理剤
2.3.1 無電解めっき法
2.3.2 キトサンを利用したコーティング法による無電解めっき工程
2.4 シックハウス症候群対策用コーティング剤

3. キチン,キトサンを活用した生分解性材料(森本稔,斎本博之,重政好弘)
3.1 キチン,キトサン製材の生体内分解性
3.2 セルロース・キトサン系生分解性材料
3.3 キトサン・生分解性高分子複合材料
3.3.1 キトサン・ポリビニルアルコール複合フィルム
3.3.2 キトサン・ポリビニルアセタール複合フィルム

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