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よく生き、よく死ぬ、ための生命倫理学

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著者/訳者名

篠原駿一郎・石橋孝明 編

出版社 ナカニシヤ出版
発行年月日 2009年04月21日
ISBNコード 9784779503290
定価 ¥2,750(税込)

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概要

死を直視し、よく生きることの意味を再考
よき生の仕上げとしての「よき死」を意識することで、よく生きることの意味を問い直しつつ、現代医療の諸問題を検討した入門書。従来の議論が目をそむけてきた「死」を直視する、より実り多い生命倫理学への可能性を開く。

目次

I 生きることと死ぬこと

第一章 子どもたちと考える「死ぬことと生きること」(宗弘昭)

  一 子どもたちが生命倫理と出会う
  二 死とはなにか
  三 よく死ぬことと生きること

第二章 ビハーラの仏教的意義――日本浄土教における死生観――(脇崇晴)

  一 はじめに
  二 ビハーラの理念と活動
  三 慈悲に基づいた苦痛緩和と看護
  四 日本浄土教に見る臨終のありよう
  五 おわりに

第三章 自死の倫理――肯定されるべき自死について――(山口意友)

  一 はじめに
  二 現代社会における自死の要因
  三 自死が否定的に捉えられる根拠
  四 肯定されるべき自死について
  五 おわりに

II 医学・医療の諸問題

第四章 卵巣凍結保存の境界線(中塚幹也)

  一 はじめに
  二 癌患者だって産みたい
  三 キャリアウーマンの卵凍結保存は許されるか
  四 卵巣・卵子凍結保存と死後生殖
  五 規制することの無意味さ――再び、「神の手」の問題――

第五章 生殖医療――技術革新の先に見えてくるもの――(斉藤仲道)

  一 はじめに
  二 障害胎児の排除――出生前診断――
  三 着床前診断
  四 着床前診断の倫理的・法的地位
  五 生殖医療の将来像――すばらしい新世界――
  六 おわりに

第六章 臓器移植制度と臓器の所有(寺田篤史)

  一 はじめに
  二 臓器提供の意思と臓器の所有
  三 臓器はだれのものか
  四 日本の臓器移植制度の検討

第七章 脳死移植と自己の問題(中本幹生)

  一 問題提起
  二 大脳死説の論理
  三 「脳の自己」と「身体の自己」
  四 臓器移植の論理
  五 意識的主体としての自己か、トータルな自己か
  六 おわりに

第八章 倫理学からみたホスピスの理念の意義――安楽死・尊厳死との対比を通じて――(林大悟)

  一 はじめに
  二 安楽死・尊厳死・ホスピス
  三 自由な生を目指すホスピス
  四 命の尊厳・生活の質・命の質
  五 幸福な生の支援としてのホスピス
  六 おわりに

第九章 終末期における死の自己決定権の擁護――「幸福な生の完成」という観点から――(新名隆志)

  一 はじめに
  二 死の自己決定権反対論
  三 生の完成としての死
  四 幸福な死
  五 おわりに

III 生命倫理と文化

第十章 欲望の爆発は回避できる――ルソーの一般意志概念を手掛りにして――(浅田淳一)

  一 問題設定
  二 私の幸福感
  三 欲望の爆発を回避することの困難
  四 欲望の爆発を回避する政治的手段としての一般意志
  五 二つの国家観・二つの人間観――社会のなかで人間として生きること
  六 結語

第十一章 医学・医療における倫理的知恵(石橋孝明)

  一 はじめに
  二 医学・医療はどこへ向かっているのか
  三 生死はわれわれの「思い通り」にはならない
  四 医学・医療における倫理的根拠
  五 医学・医療が進むべき方向
  六 おわりに

第十二章 「安楽死」は「よい死」なのか――安らかな死の文化の復活を求めて――(篠原駿一郎)

  一 安楽死は自殺である
  二 なぜ安楽死が問題になるのか
  三 安楽死問題の解消に向けて
  四 おわりに

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