よく生き、よく死ぬ、ための生命倫理学
概要
死を直視し、よく生きることの意味を再考
よき生の仕上げとしての「よき死」を意識することで、よく生きることの意味を問い直しつつ、現代医療の諸問題を検討した入門書。従来の議論が目をそむけてきた「死」を直視する、より実り多い生命倫理学への可能性を開く。
目次
I 生きることと死ぬこと
第一章 子どもたちと考える「死ぬことと生きること」(宗弘昭)
一 子どもたちが生命倫理と出会う
二 死とはなにか
三 よく死ぬことと生きること
第二章 ビハーラの仏教的意義――日本浄土教における死生観――(脇崇晴)
一 はじめに
二 ビハーラの理念と活動
三 慈悲に基づいた苦痛緩和と看護
四 日本浄土教に見る臨終のありよう
五 おわりに
第三章 自死の倫理――肯定されるべき自死について――(山口意友)
一 はじめに
二 現代社会における自死の要因
三 自死が否定的に捉えられる根拠
四 肯定されるべき自死について
五 おわりに
II 医学・医療の諸問題
第四章 卵巣凍結保存の境界線(中塚幹也)
一 はじめに
二 癌患者だって産みたい
三 キャリアウーマンの卵凍結保存は許されるか
四 卵巣・卵子凍結保存と死後生殖
五 規制することの無意味さ――再び、「神の手」の問題――
第五章 生殖医療――技術革新の先に見えてくるもの――(斉藤仲道)
一 はじめに
二 障害胎児の排除――出生前診断――
三 着床前診断
四 着床前診断の倫理的・法的地位
五 生殖医療の将来像――すばらしい新世界――
六 おわりに
第六章 臓器移植制度と臓器の所有(寺田篤史)
一 はじめに
二 臓器提供の意思と臓器の所有
三 臓器はだれのものか
四 日本の臓器移植制度の検討
第七章 脳死移植と自己の問題(中本幹生)
一 問題提起
二 大脳死説の論理
三 「脳の自己」と「身体の自己」
四 臓器移植の論理
五 意識的主体としての自己か、トータルな自己か
六 おわりに
第八章 倫理学からみたホスピスの理念の意義――安楽死・尊厳死との対比を通じて――(林大悟)
一 はじめに
二 安楽死・尊厳死・ホスピス
三 自由な生を目指すホスピス
四 命の尊厳・生活の質・命の質
五 幸福な生の支援としてのホスピス
六 おわりに
第九章 終末期における死の自己決定権の擁護――「幸福な生の完成」という観点から――(新名隆志)
一 はじめに
二 死の自己決定権反対論
三 生の完成としての死
四 幸福な死
五 おわりに
III 生命倫理と文化
第十章 欲望の爆発は回避できる――ルソーの一般意志概念を手掛りにして――(浅田淳一)
一 問題設定
二 私の幸福感
三 欲望の爆発を回避することの困難
四 欲望の爆発を回避する政治的手段としての一般意志
五 二つの国家観・二つの人間観――社会のなかで人間として生きること
六 結語
第十一章 医学・医療における倫理的知恵(石橋孝明)
一 はじめに
二 医学・医療はどこへ向かっているのか
三 生死はわれわれの「思い通り」にはならない
四 医学・医療における倫理的根拠
五 医学・医療が進むべき方向
六 おわりに
第十二章 「安楽死」は「よい死」なのか――安らかな死の文化の復活を求めて――(篠原駿一郎)
一 安楽死は自殺である
二 なぜ安楽死が問題になるのか
三 安楽死問題の解消に向けて
四 おわりに
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