書籍・雑誌

皆様の研究・教育活動を支えます ー お取り扱いサービス

書籍・雑誌

実験医学 2009年1月号 Vol.27 No.1

実験医学 2009年1月号 Vol.27 No.1
著者/訳者名

服部 正平 /企画

出版社 羊土社
発行年月日 2008年12月01日
ISBNコード 9784758100434
定価 ¥1,980(税込)

カートへ

概要

次世代シークエンス技術により,大規模シークエンス情報が高速に得られる時代になりました.定量的遺伝子発現解析や,クロマチン研究,small RNA探索など,最新の研究成果と展望をご紹介いただきます!

目次

超高速シークエンスが開く次世代の生命科学

企画/服部正平
■サマリーを表示する
企画者の言葉【服部正平】
従来の性能をはるかに越えた超高速DNAシークエンサーが実用化されている.この新型シークエンサーを用いてヒト個人のゲノム解読が数カ月で完了する時代に入った.さらに,この装置が有するデータ生産の高速性と解析データの網羅性を利用して,転写,RNA,染色体構造といった多方面の研究分野において計測機器として応用するアプローチも出てきている.本特集では,超高速シークエンサーを用いた最新の研究成果とともに,これからの研究動向,医療への展開について第一線の研究者にご紹介いただいた.
超高速シークエンス時代の遺伝子転写研究【菅野純夫】
新型シークエンサーの登場により,シークエンス能力は飛躍的に高まり,コストは劇的に下がった.これを受け,ゲノムとは別に,転写物の解析にも新型シークエンサーが活躍しそうである.SAGE法はマイクロアレイに匹敵する感度と精度を示すようになり,全転写物の網羅的シークエンスもはじまっている.シークエンサーは知られている転写物について定量的データを出すばかりでなく,未知の新しい転写物を発見する道具として使用可能である.
機能性小分子RNAの大規模シークエンス【佐々木裕之/北條浩彦】
さまざまな真核生物でmiRNA,siRNA,piRNAなどの機能性小分子RNAが遺伝子やトランスポゾンの制御に重要な役割を果たすことが明らかになってきた.小分子RNAライブラリーの大規模シークエンス解析は,新規小分子RNAの同定に有用であるばかりでなく,全体像の解明,標的の同定,発現量の推定,生合成機構の解明,修飾の同定などに大きな威力を発揮する.
ChIP-on-chip法からChIP-seq法へ【伊藤武彦/白髭克彦】
ゲノム解読とDNAマイクロアレイ技術は,ゲノムDNAとかかわるあらゆるタンパク質の動態やエピジェネティックな情報の網羅的な抽出を可能としたChIP-on-chip法を生み出し,大きく研究に寄与している.さらには近年では,クロマチン免疫沈降法と新型シークエンサーとを組合わせたChIP-seq法が開発されている.本法は高い定量性と網羅性を担保した手法であり,今後高等真核生物を対象にした研究では主流となる可能性を秘めている.本稿では2つの方法について解説し,研究事例を通したChIP-seq法の利点を紹介する.
超高速シークエンサーを用いた幹細胞研究の今後の展開【長船健二/平家俊男/山中伸弥】
超高速シークエンサーの登場によって,詳細な遺伝子発現(トランスクリプトーム)解析やゲノム・エピゲノム解析が可能となり,幹細胞の分化機構,分化細胞から多能性幹細胞への初期化(再プログラム化)機構,幹細胞性(ステムネス)の分子レベルでの定義づけ,といった幹細胞生物学における興味深い数々の疑問が急速に解き明かされようとしている.また,ウイルスベクターを用いて作製されたiPS細胞(induced pluripotent stem cell,人工多能性幹細胞)の安全性の確認,細胞療法に用いるために試験管内で作製された臓器細胞の詳細な評価,難治性疾患患者に由来するiPS細胞を用いた病態解析や治療法の開発への応用も可能であり,今後,再生医療の進展への貢献が大いに期待される.
超高速シークエンス時代のデータベース戦略【五條堀 孝/金城その子/Jose C. Clemente/池尾一穂】
超高速シークエンサーは,超大量の塩基配列データを産生することによって,完全ゲノムの解読だけなく,各種RNAなどの転写産物の同定やDNA-タンパク質相互作用およびタンパク質間相互作用の解明などにも大いに役立つ.また,エピゲノミクスやメタゲノミクスという新たな研究分野の発展にも大きく寄与する.いわばこの「シークエンス革命」ともよぶべき時代において,超高速シークエンサーの有効活用には,産生される超大量データの情報解析が必須であり,その成功の鍵は,一連の解析をシームレスな流れとする情報パイプラインや関連するデータベースの構築方法や戦略に大きく依存する.
特別対談
難治性疾患治療を目指して―医療ニーズと学術研究の接点【中村良和/加藤茂明】
トピックス
カレントトピックス
インフルエンザウイルスの増殖に関与しているタンパク質RNAポリメラーゼPA-PB1構造解析【尾林栄治/朴 三用】
デュアン眼球後退症候群はα2キメリンの機能獲得型変異により起こる【三宅紀子/富田耕造】
転写反応は近傍領域へ影響するか?【戎家美紀/西田栄介】
ポジティブフィードバック機構が小脳長期抑圧の時間変換スイッチとして機能する【田中(山本)敬子/George J. Augustine】
News & Hot Paper Digest
細胞塊が移植治療効果を高める
おわりのはじまり:X不活性化の開始機構
核内受容体PPARγ―RXRαヘテロ二量体の結晶構造
バラク・オバマ政権の誕生
iGEM (国際合成生物学コンテスト) 参戦記
連載
クローズアップ実験法 Overview
大腸菌合成系による化学修飾タンパク質の発現法【村田武英/横山和尚】
論文英語ライティング
第6回 時制の決め方【河本 健】
疾患解明 Overview
骨髄異形成症候群【麻生博也】
モデル生物の歴史と展望
第2回 バイオリソース・メダカの歴史と展望【酒泉 満】
ラボレポート-留学編-
ニュージャージーへ行く意思決定とそのアウトカム【坂田秀三】
関連情報
人材/大学院/セミナーなどの情報

検索結果一覧に戻る

  • G_navi_06
  • お取り扱いサービス
  • G_navi_08
  • G_navi_09
  • G_navi_10
  • G_navi_11