リアリズムの巨匠
せんぜんよりあらゆるジャンルの舞台を手がけてきた稀代の照明プランナー、篠木佐夫の軌跡を辿る。篠木みずからが語ったその半生と技術論を未発表原稿もまじえ収録。ともに日本演劇の発展に情熱をそそいだ関係者の証言と、照明プラン・台本をはじめとする貴重な資料にもとづき、偉大な先駆者の善仕事を回顧する待望の書。カラー図版多数。

第一章　篠木佐夫とその時代
　　　　修行時代/篠木照明研究所設立/篠木佐夫年賦
第二章　照明で彩った昭和の名舞台
　　　　『忠臣蔵』/『カルメン』/『雄蝶婦人』/『櫻の園』/　　　　『ハムレット』/『ファウスト』/『森は生きてい　　　　　　　る』/『千鳥』/『三文オペラ』/『蟹工船』はか
第三章　関係者の証言による「篠木佐夫」
　　　　父を語る/篠木門下として/スタッフ仲間として
第四章　演劇史にみる時代背景
　　　　作曲家・山田幸筰と金曜会/戦前の築地小劇場/日中事　　　　変から太平洋戦争へ/新教、新築地劇団の解散と移動劇　　　　団の時代/敗戦前後/新劇三大劇団の時代へ/俳優座劇　　　　場の建設
付録　篠木佐夫照明プラン作品年表