概要
歴史的形成過程を明らかにし、全貌に迫る。
それはいつどのようにして形成され、どこへ向かうのか
「失われた十年」以後、日本経済の停滞の原因として改革の対象とされてきた「日本的雇用システム」。しかし80年代にはそれは、日本経済の成功の象徴として、広く注目されていた。そもそも「日本的雇用システム」とは何なのか、それはいつどのようにして成立し、今後どうなっていくのか。本書は、通常「終身雇用」「年功賃金」「企業別組合」として語られる「日本的雇用システム」の歴史的形成過程を、雇用の量的管理、賃金制度、能力開発、能率管理、労働組合、人事部の、六つの観点から解明する。「日本的雇用システム」の全貌を明らかにするとともに、今後の展望を占う。
目次
序 章 日本的雇用システムとは何か――――――――久本憲夫
一 雇用システムにおける中核と周辺
二 時代区分
三 中核企業の雇用システムの三大要素
四 中核企業の雇用管理の特徴
五 本書の構成
第一章 雇用の量的管理――――――――――――――仁田道夫
一 「終身雇用」慣行の形成
二 雇用調整システムの形成
三 雇用調整システムの転機
四 雇用ポートフォリオ・システムの形成――臨時工と社外工
五 雇用ポートフォリオ・システムの展開――パートと派遣
六 雇用ポートフォリオ・システムの再編
第二章 賃金制度―――――――――――――――――梅崎 修
一 賃金用語の混乱と賃金理論の枠組み
二 査定を伴う定期昇給制度
三 「日本的」賃金制度の発生
四 「日本的」賃金制度の確立
五 職能給の問題点
六 九〇年代以降の制度変容
第三章 能力開発―――――――――――――――――久本憲夫
一 能力開発の分類と方――OJTとOff-JT
二 能力開発を促進する仕組み――人事処遇制度・労使関係
三 職場内人材形成――OJTシステムの転換
四 職場を越えた人材形成――ホワイトカラーを対象に
五 企業内Off-JT
六 成果主義化と雇用形態の多様化の影響
第四章 能率管理―――――――――――――――――青木宏之
一 日本企業の能率管理
二 鉄鋼業
三 自動車産業
四 総合スーパー
五 デパート
六 能率管理の産業間比較
第五章 労働組合―――――――――――――――――仁田道夫
一 企業別組合とは
二 企業別労働組合の成立
三 戦後直後型労働運動の展開と解体
四 戦後型労働運動の確立――総評主導の時代
五 戦後型労働運動の変容――同盟・JC主導化の時代
第六章 人事部――――――――――――――――――山下 充
一 問われる本社人事部
二 近年の理論的アプローチ
三 人事部の誕生
四 人事部はどのようにして地位を築いていったのか
五 人事部の組織と機能
六 雇用形態の多様化と人事部の展開
七 人事部の新たな役割に向けて
注
文献
索引(事項/企業・団体名/人名)
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