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王朝物語史論 引用の『源氏物語』』(

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著者/訳者名

星山 健

出版社 笠間書店
発行年月日 2008年12月11日
ISBNコード 9784305704566
定価 ¥9,680(税込)

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概要

ある物語の達成が、
また新たなる物語の誕生をもたらす。
その連鎖の果てに広がる風景とは何か。
新たな王朝物語史の見方を提示する。

『源氏』から『寝覚』『狭衣』へ、そして『今とりかへばや』へ。

目次

序 本書の概要と研究方法
 凡例

■■■第Ⅰ部■■■ 
『源氏物語』の達成--人物造型と物語引用--

●第一編 光源氏像の形成
 --超越的主人公たらしめるもの--

第一章 「桐壺」巻論--〈主人公/敵役〉生成のダイナミズム--
第二章 「常夏」「篝火」巻論--物語構造がもたらす光源氏の優位性--
第三章 「藤裏葉」巻「太上天皇になずらふ御位」考
     --「めづらしかりける昔の例」の解釈を中心に--

●第二編 主人公を取り巻く者達の政治性
 --内大臣と宇治中君--

第一章 「藤裏葉」巻論--「人にはことなる」内大臣の対光源氏意識の変化に着目して--
第二章 「若菜上」巻以降における太政大臣
     --皇女降嫁への執着と柏木の死、そして政治の物語の終焉--
第三章 宇治十帖における政治性
     --中君腹御子立太子の可能性と、薫・匂宮に対する中君の役割-- 

●第三編 脇役的人物の造型
 --局面性と一貫性、あるいは歴史引用と物語引用--

第一章 「真木柱」巻における式部卿宮像と為平親王--子息達の官位に着目して--
第二章 明石入道像形成の方法--良清による噂話が果たす役割--

●第四編 『源氏物語』における『源氏物語』引用

第一章 「竹河」巻論
     --「信用できない語り手」「悪御達」による「紫のゆかり」引用と作者の意図--
第二章 橋姫物語における末摘花物語引用
     --光源氏が幻視した女君としての宇治中君-- 

■■■第Ⅱ部■■■ 
物語の行方--『源氏物語』引用の諸相--

●第一編 『源氏物語』超克の試み
 --後期物語論--

第一章 『夜の寝覚』第一部の再評価--物語展開と作中人物の心理的必然性--
第二章 『狭衣物語』における飛鳥井女君の造型方法--反転された夕顔物語--

●第二編 『源氏物語』的恋愛観からの離反
 --『今とりかへばや』論--

第一章 『今とりかへばや』冒頭部考--〈恋物語〉からの脱却--
第二章 『今とりかへばや』宰相中将の恋
     --〈絶対性の喪失〉と〈作中人物の二者一対的扱われ方〉--
第三章 〈流離する貴種〉の系譜
     --『今とりかへばや』における光源氏須磨・明石流離物語引用--
第四章 王朝物語史上における『今とりかへばや』
     --「心強き」女君の系譜、そして〈女の物語〉の終焉--

■■■附■■■
批評する物語、『無名草子』

第一章 〈場の物語〉の系譜における『無名草子』
     --聞き手老尼の経歴および年齢に着目して--
第二章 『無名草子』の時代認識と批評態度
     --「遥かなる世界にかき離れて」--

 初出一覧
 あとがき
 索引(人名・語句・書名)

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