動物の「動き」の秘密にせまる:運動系の比較生物学
概要
文字どおり「動く生き物」である動物において発達した「動き」は,複雑なしくみが重なり合って成り立っている。細胞の中の運動,細胞自身の運動,全身運動をつかさどる筋肉運動のしくみ,敵を攻撃するために発達した運動など,本書では「動き」をミクロからマクロまで幅広い視点で解説する。
目次
第1章 細胞の分裂――核と細胞質の均等分配・・・浜口幸久
1.細胞運動と細胞骨格
2.精子星状体と核融合過程
3.核分裂
4.細胞質分裂
色素胞――素早い体色変化の担い手・・・大島範子
1.色彩を生み出す色素胞の種類
2.色素胞と体色の変化
3.色素胞運動のしくみ
4.色素胞運動の制御系
第3章 収縮胞――リズミカルに動く細胞のポンプ・・・冨永貴志
1.収縮胞は「収縮」するのか?
2.収縮胞系の構造
3.細胞内小器官の電気生理学
第4章 小胞輸送――細胞内のタンパク質宅配便・・・尾崎浩一
1.細胞の機能と構造
2.タンパク質の輸送経路
3.ショウジョウバエ視細胞における視物質の合成と輸送
第5章 受精――精子が卵にたどり着くしくみ・・・稲葉一男
1.精子の構造
2.鞭毛運動のしくみ
3.精子の運動性の変化
4.卵への走化性のメカニズム
第6章 細胞行動――感じてたじろぐ単細胞生物・・・吉村建二郎
1.単細胞生物とは
2.ゾウリムシの行動
3.クラミドモナスの行動
第7章 細胞移動――接着構造と細胞骨格のはたらき・・・辰巳仁史
1.細胞移動はいろいろな細胞で研究されている
2.細胞の形態を維持する装置:接着構造と細胞骨格
3.実際に細胞が移動するときには分子はどのようにはたらいているのだろうか?
4.細胞の移動は指示されている:情報の流れ
5.細胞移動は病気と関係している:ガンの転移
第8章 筋肉――動物界最大の力発生メカニズム・・・土屋禎三・石井禎基
1.横紋筋の構造
2.筋収縮の滑走説
3.筋収縮力学
4.興奮‐収縮連関
5.エネルギ-変換の分子機構
6.さまざまな動物における筋収縮現象
第9章 キャッチ筋――疲れしらずの貝の筋肉・・・山田 章
1.二枚貝の筋肉
2.キャッチ筋
3.棘皮動物のキャッチ結合組織
4.収縮する結合組織
第10章 針刺し運動――動きつづけるミツバチの針・・・小川宏人
1.ミツバチの針刺し行動
2.ミツバチの針刺し器官
3.針刺しの運動機構
4.針出し運動を制御する自己受容器
5.針出し運動の神経制御機構
6.針刺し器官の比較生物学
第11章 刺胞の射出――細胞のミサイル発射・・・日高道夫
1.刺胞――最も精巧な細胞分泌物の1つ
2.刺胞の射出は生物界で最も速い現象である
3.刺胞の射出機構についての仮説
4.刺胞射出の力学
5.ドナン平衡系としての刺胞
6.化学成分からみた刺胞
7.刺胞射出の引き金
索引
KeyWord索引
コラム
細胞骨格の消長のしくみ
両生類や爬虫類の真皮色素胞単位
ドン・キホーテのごとく
収縮胞膜の電気的性質
非常事態宣言!「不良在庫が増えた」
生物の生殖様式と精子運動
鞭毛と繊毛
クラミドモナスの光受容タンパク質の神経生物学への応用
繊毛と疾病
ストレス繊維
アクチン繊維のトレッドミリング
細胞移動の観察法
刺胞射出の制御機構
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