反貧困、反Ｇ８サミット、労働／生存運動など、人々の政治的情熱は、いま確実に高まっている。すべての人間が持つ政治的潜在能力を呼び覚まし、真に新たな自由の空間を到来させるための、気鋭による熱き思考。

風土と神話、自然と宗教の関わりを、主として東洋と西洋の蛇信仰を軸に、森林と砂漠、多神教と一神教の問題にもつなげつつ、今日の自然破壊や地球環境問題に関し、ルネサンス以降のあまりにも人間中心的な思考が問題ではないかと問う環境考古学の新発想。1994年初版。リクエスト多数により新装版にて刊行。

序論　　 街路への権利
第一章　〈社会問題〉化とネオリベラリズム
第二章　政治的置き換え
第三章　政治的情熱とフランス六八年五月革命
第四章　保守による民衆の政治の回収
第五章　社会的なものと自由の空間
終章　　 現実的なものへの情熱
補遺　　 公共サービス空間とその自由のなさ