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病理と臨床 2009年臨時増刊号(27巻) 病理学と社会

病理と臨床 2009年臨時増刊号(27巻)  病理学と社会
著者/訳者名

* 編集
深山正久(東京大学大学院教授)

樋野興夫(順天堂大学教授)
坂元亨宇(慶應義塾大学教授)
中山 淳(信州大学大学院教授)
羽場礼次(香川大学教授)

出版社 文光堂
発行年月日 2009年04月22日
ISBNコード
定価 ¥8,800(税込)

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概要

病気は社会とともにあり,社会構造の変化は疾患構造の変化につながる.また現在は,生命科学の成果が病気の現象,病態の解明に直結し,治療に応用されるまでの時間が格段に短くなっている.この点において,病因と病態の解明学であり,基礎生命科学と臨床医学をつなぐ病理学の役割は膨大である.一方,病理診断科の標榜や医療安全への取組みなど,社会的要求への積極的対応も病理学にとっての重要課題である.これら病理学が直面する現在の多面性を一堂に集め俯瞰することで,病理学を捉え直し,その発展を考える契機とするのが本書である.

目次

第1部 医療の中の病理学
 1.病理解剖の意義を考える
 2.外科病理診断の意義
 3.細胞診の意義
 4.CPC(臨床病理検討会)
 5.臨床各科との合同カンファレンス
 6.病理の精度管理
 7.セカンドオピニオン
 8.コンサルテーションと病理中央診断
 9.遠隔病理診断
 10.病理診断科の社会的意義と病理外来の役割
 11.地域医療における病理学の役割─医師会を核とする病院ブロック病理科の提唱と実践
 12.病理診断と診療報酬
 13.医療関連死
 14.画像診断と病理
 15.医療の中の口腔病理の位置づけ
第2部 社会問題となった疾患と病理学
〈環境〉
 1.アスベスト
 2.喫煙
 3.紫外線と皮膚癌
 4.内分泌攪乱化学物質(環境ホルモン)
 5.原爆症
〈感染〉
 6.肺結核
 7.肺炎ならびにさまざまの肺疾患
 8.インフルエンザウイルス
 9.ヘリコバクター・ピロリ
 10.HIVとAIDS
 11.C型ウイルス肝炎の臨床病理
 12.EBウイルス
 13.ヒトパピローマウイルス
 14.HTLV-1
〈がん〉
 15.前立腺癌
 16.乳癌
 17.大腸癌の病理学
〈メタボリック関連〉
 18.冠動脈疾患
 19.糖尿病─膵島病理変化をもとに疾病概念の変換へ
 20.脂肪肝(脂肪肝炎)
 21.子宮内膜症
 22.骨粗鬆症
〈難病〉
 23.アミロイドーシス
 24.アルツハイマー病
 25.関節リウマチとMMP/ADAM
 26.神経変性疾患
第3部 社会における病理学
 1.病理学と研究
 2.研究倫理
 3.病理試料の保管(組織,ブロック,ガラス,マクロ写真,レポート)
〈基盤,記述研究〉
 4.病理試料の研究利用
 5.剖検輯報
 6.症例報告の意義
〈新しい治療〉
 7.トランスレーショナルリサーチと病理学
 8.分子標的治療と病理
 9.再生医療と病理
 10.臓器移植と病理
 11.遺伝子治療と病理学
〈新しい研究分野〉
 12.動物実験と病理学
 13.分子生物学と病理学
 14.遺伝子改変マウスの病理学
〈医学教育における病理学〉
 15.病理専門医制度
[再掲載]基本的領域診療科に至る経緯 認定病理医の公認に至るはるかなる道程
 16.病理学教育の意義
第4部 病理医に役立つデータ集
 I.病理医の数と診療報酬
 II.法律・指針抜粋集
欧文索引
和文索引

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