概要
変革期のアジアと宗教
イスラームやキリスト教やユダヤ教が世界各地で政治に深く関与していることは強く意識されてきたが、近年はアジアの諸宗教の政治への関与も次第に強く認識されるようになってきた。スリランカやミャンマーやチベットなど、自然災害とともに政治的な難問を抱える地域でも、その問題に宗教は深く関わっている。アジアにおけるイスラーム勢力の動向、インドのヒンドゥー教やシク教の政治勢力の動向も興味深い。
中国は共産党政権が宗教を抑制しているが、政治的な民主化と宗教の自由化は深く関わっている。中国で宗教の布教が自由化されたら、世界の宗教地図に変動が生じるほどの影響が生じよう。
グローバル化により、アジア諸地域間の相互影響が強まっている。とくに東アジアは共通の文化伝統を意識する機会が増えている。これまで日本の宗教は、西洋のキリスト教を見習い、それと張り合おうとする傾向が強かった。だが、今後はアジアの諸宗教がモデルやライバルとして意識される機会が増えるだろう。宗派意識が根強く「仏教」としての共同意識が弱かった日本仏教も、アジアの仏教全体の中で自らの位置を省みる必要が高まっている。
ア ジア諸国では宗教教育はまことに多様だ。次世代の育成や伝統的な精神文化の維持・発展という課題にアジアの人々はどのように関わろうとしているのだろうか。開発や環境の問題にアジアの諸宗教はどのように取り組んでいくのか。
「変革期のアジアと宗教」について考えるべき問題はまことに多い。
こんにちは ゲスト様
- 検索機能で欲しかった書籍を
- 書籍・雑誌検索
- アカデミック版などお得に
- ソフトウェア
- 記念品やお土産に最適
- 岡山大学オリジナルグッズ
- お得で旬な商品をご紹介
- メールニュース掲載商品
- 大学生協の医療書専門店
- IKEI メディカルブックストア