一様でない心不全患者のマネージメントの要点を提示する
心不全は併存疾患を抱える患者の多い症候群であり、その複数の疾患の治療と患者の全身管理は重要なテーマである。本書はそうした心不全患者をいかに管理すべきかを示した実践書であり、患者への対処の仕方を、診断、検査、エビデンスに基づいた治療選択からチーム医療、終末期医療にいたるまで網羅。各項目は原則的に見開き2頁で完結、箇条書き形式を多用し、要点を絞り簡明に記述。循環器後期研修医、専門医のみならず、集中治療医や総合内科医、開業医にとっても折に触れて役に立つ。

Section I　慢性心不全 1章　定義，疫学，病態生理
2章　診断と検査
3章　予後予測
4章　非薬物療法
5章　薬物療法
6章　慢性心不全に対するデバイス治療
7章　心不全における冠動脈血行再建術
8章　その他の外科的な治療法
9章　心移植 　

Section II　合併症を有するCHF患者の管理
10章　狭心症を伴う慢性心不全患者
11章　不整脈を伴うCHF患者
12章　関節炎を伴うCHF患者
13章　貧血を伴うCHF患者
14章　成人先天性心疾患(ACHD)を伴うCHF患者
15章　糖尿病を伴うCHF患者
16章　閉塞性肺疾患を伴うCHF患者
17章　腎機能障害を伴うCHF患者
18章　弁膜症を伴うCHF患者
19章　特殊な心筋疾患を伴うCHF患者
20章　左室収縮機能の保たれたCHF患者
21章　睡眠呼吸障害を伴うCHF患者
22章　癌を伴うCHF患者 　

Section III　急性心不全
23章　急性心不全：定義と診断
24章　急性心不全：管理 　

Section IV　検査手技
25章　中心静脈穿刺法
26章　心臓カテーテル検査
27章　心内膜心筋生検
28章　IABPの挿入
29章　運動負荷試験　　
30章　非同期性の評価 　

Section V　薬物療法の詳細とエビデンス
31章　アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬
32章　β遮断薬
33章　アルドステロン拮抗薬
34章　アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)
35章　利尿薬
36章　強心薬と血管収縮薬
37章　血管拡張薬

Section VI　心不全の治療体制をどのように作り、維持するか
38章　心不全医療 　

Section VII　終末期医療
39章　緩和ケア