いぶし銀の響き――その音色の原泉をたどる
▼460年の歴史を誇るザクセンのオーケストラ、シュターツカペレ・ドレスデン（ドレスデン歌劇場管弦楽団）、そのドラマトゥルクだった著者が、劇場所有の豊富な資料と実際の演奏活動ををもとに、16世紀から21世紀までの壮大な楽団史を楽曲形式でまとめあげる。ケンペ、スウィトナー、ザンデルリンク、シノーポリ…ヨーロッパ音楽界のそうそうたる面々が続々登場。クラシックファン待望の一冊。
▼訳者による膨大な人名索引とディスコグラフィーを補完。

オーケストラが鳴る前に
はじめに　
「最初の調べ」　
カペレとその楽長(カペルマイスター)たち　

主題と変奏、間奏をはさみながら　
第一変奏　ヨハン・ヴァルターからハインリヒ・シュッツまで　
　間奏その一　カペレの遺産の継承　I
第二変奏　ジョヴァンニ・アンドレア・ボンテンピからアントーニオ・ロッティ　
　間奏その二　オペラの上演場所　
第三変奏　ハッセの時代　
間奏その三　カペレを代表する名奏者群像　
第四変奏　ヨハン・ゴットリープ・ナウマンからカール・マリア・フォン・ウェーバーまで
間奏その四　響き　
第五変奏　リヒャルト・ワーグナー　　
間奏その五　枝の主日のコンサート　
第六変奏　カール・ゴットリープ・ライシガーからフランツ・ヴュルナーまで　
　間奏その六　演奏会活動　
第七変奏　エルンスト・フォン・シューフ　
　間奏その七　カペレと作曲家たち　
第八変奏　ヘルマン・クッチュバッハからジークフリート・クルツまでの系譜　
　間奏その八　後継奏者の育成　
第九変奏　フリッツ・ブッシュ　
　間奏その九　演奏会の客演者たち　
第十変奏　カール・ベーム　
　間奏その十　レコード録音の仕事　

総休止　この世の終わりか…　
嘆きの間奏　「レクイエム、主よ彼らに永遠の安らぎを与え給え」　
総休止　…新たな門出か？　

第十一変奏　ヨーゼフ・カイルベルト、ルドルフ・ケンペ、フランツ・コンヴィチュニー　
　間奏その十一　室内楽　
第十二変奏　オトマール・スウィトナーとクルト・ザンデルリンク　
　間奏その十二　アンサンブルの精神　
第十三変奏　ヘルベルト・ブロムシュテット　
　間奏その十三　海外公演　
第十四変奏　ゼンパー歌劇場の復活　
　間奏その十四　「政治的転換(ヴェンデ)」　
第十五変奏　ジュゼッペ・シノーポリ　　
間奏その十五　楽団創設四五〇周年記念　
第十六変奏　ベルナルト・ハイティンクとコリン・デイヴィス
終止和音
訳者あとがき

ゼンパー歌劇場とドレスデンを楽しむために
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