獅子文六の二つの昭和
概要
乾いたタッチで家族を描く『娘と私』、相場師の世界『大番』、『悦ちゃん』『海軍』『てんやわんや』『自由学校』……戦前戦後の二つの昭和の大衆を熱狂させた作品は苦いユーモアと鋭い人間観察を交えながら、シメっぽくない人情味で今でも十分読み応えがある。文学座を立ち上げ、大男で食いしん坊、わがままで男っぽく、根はやさしいのに、辛らつで皮肉屋だった、「昭和の漱石」獅子文六、初の評伝。
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