概要
プラスチックになくてはならないハードコート技術!表面硬化のみでなく、付加特性についても一線級の研究開発者の執筆による材料・応用技術毎の小説!!
本書は2004年に『プラスチックハードコート材料II』として刊行されました。普及版の刊行にあたり,内容は当時のままであり加筆・訂正などの手は加えておりませんので,ご了承ください。
目次
【第1編 総論】
プラスチックハードコート材料(総論)(井手文雄)
1. プラスチック材料の表面特性とバルク特性
2. ハードコート材の技術とその展開
2.1 ハードコート材の種類
2.2 ハードコート層に必要な特性
2.2.1 耐擦傷性
2.2.2 密着性
2.2.3 膜厚
2.3 シリコーン系と多官能アクリル系
2.4 熱硬化型から紫外線硬化型,そして有機・無機ハイブリッドへ
2.5 重合技術の広がり―紫外線カチオン重合系の登場
2.6 単機能から複合機能付与へ
2.7 環境対応型の展開
3. ハードコートの市場
【第2編 材料と特性】
第1章 有機系
1. アクリレート系(栢木寛)
1.1 はじめに
1.2 アクリレート系ハードコート材料の構成
1.3 アクリル酸エステルモノマー
1.3.1 単官能アクリレート
1.3.2 2官能アクリレート
1.3.3 3官能以上のアクリレート
1.4 オリゴマー
1.4.1 ウレタンアクリレート
1.4.2 エポキシアクリレート
1.4.3 ポリエステルアクリレート
1.4.4 共重合系アクリレート
1.5 光開始剤
1.6 ハードコートの機能化
1.7 おわりに
2. オキセタン系(佐々木裕)
2.1 はじめに
2.2 光カチオン硬化型材料
2.2.1 光カチオン硬化型材料の特性
2.2.2 環状エーテルのカチオン重合
2.2.3 ハードコーティング剤への応用
2.3 オキセタン系材料
2.3.1 オキセタン系材料の特徴
2.3.2 オキセタン材料の特徴的な配合例
2.3.3 多官能オキセタンモノマー
2.4 おわりに
3. シリコーン系ハードコート剤(山谷正明)
3.1 はじめに
3.2 ゾル-ゲル法の原理
3.3 シロキサン結合
3.4 シリコーンレジンの形態
3.5 シリコーンハードコート剤の原料
3.5.1 シラン化合物
3.5.2 有機金属化合物
3.5.3 無機酸化物微粒子
3.5.4 硬化用触媒
3.5.5 その他の材料
3.6 シラノール基の特徴とその制御
3.6.1 加水分解
3.6.2 シラノール基の特徴とその制御
3.7 硬化被膜特性及び用途
3.8 プライマー
3.9 新規展開
3.9.1 保存安定性良好な新規な材料
3.9.2 UV硬化性ハードコート剤
3.10 おわりに
第2章 無機系プラスチックハードコート剤(市川好男)
1. はじめに
2. 無機系ハードコート剤
2.1 オルガノアルコキシシラン系
2.2 アルコキシシラン・ジルコネート系
2.3 水系シリケート
2.4 水性アルミナ系
2.5 オルガノアルコキシシラン・樹脂ハイブリッド
2.6 アルコキシシラン・ジルコネート・樹脂ハイブリッド
2.7 水系シリケート・樹脂ハイブリッド
3. プラスチックへのハードコート
3.1 プラスチックの表面処理
3.1.1 表面の酸化処理
3.1.2 表面の凸凹化
3.1.3 プライマー
4. 塗装
5. 硬化
6. 無機系ハードコート膜の物性
7. おわりに
第3章 有機無機ハイブリッド系
1. 有機無機ハイブリッド型ハードコート材料の展開(石居太郎)
1.1 はじめに
1.2 ハードコート材料の分類と構成
1.3 有機無機ハイブリッド材料
1.3.1 ハードコート用有機無機ハイブリッド材料(代表例と製法)
1.3.2 有機無機ハイブリッド材料の効果と性能
1.4 有機無機ハイブリッド材料の応用展開
1.4.1 フィルム,光学部品用,成形品用途
1.4.2 自動車部品用
1.4.3 その他用途展開(有機無機ハイブリッド材料の今後の期待材料)
1.5 おわりに
2. 有機無機ハイブリッドの新規展開(佐々木裕)
2.1 はじめに
2.2 光カチオン硬化型有機・無機ハイブリッド材料
2.2.1 サブナノサイズ無機ユニットと有機重合性基を有するモノマー
2.2.2 ナノサイズ無機微粒子と重合性材料とのハイブリッド化
2.3 おわりに
【第3編 応用技術】
第4章 自動車用部品
1. 自動車用途への応用―ヘッドランプレンズ及び窓ガラスへの応用を中心に―(本間精一)
1.1 はじめに
1.2 ハードコート技術
1.3 塗工法と特徴
1.4 応用例
1.4.1 自動車ヘッドランプレンズ
1.4.2 車両のグレージング
第5章 携帯電話向けUV硬化型ハードコート剤の特徴と設計上の留意点(阿久津幹夫)
1. はじめに
2. UV硬化型ハードコート剤が広範に採用された理由
3. 携帯電話向け塗装の概略
3.1 塗装システムの各国の現状と変遷
3.1.1 日本国内
3.1.2 中国
3.1.3 東南アジア(特にマレーシア,シンガポール)
3.1.4 北米
3.1.5 ヨーロッパ
3.2 使用素材の現状
3.2.1 フロントとリアーケース
3.2.2 バッテリーケース
3.2.3 その他
3.3 携帯電話用UV硬化型ハードコート剤の一般的な塗装工程とライン構成
4. 携帯電話向けUV硬化型ハードコート剤の設計上の留意点
4.1 携帯電話向けUV硬化型ハードコートに要求される物性
4.2 要求される物性(耐擦傷性と耐熱性を両立)を達成する困難性
4.3 高い耐摩耗性と耐熱性を併せ持つUV系ハードコート開発のコンセプト
4.4 UV硬化型ハードコート剤の開発手法
4.5 各種モノマー・オリゴマーの特徴
5. 携帯電話向け下塗り塗料の特徴と開発のポイント
5.1 下塗り塗料に使用される色材の特徴と物性に与える影響
5.2 下塗り塗料に要求される性能と開発のポイント
5.2.1 物性上のポイント
5.2.2 外観上の問題
6. 携帯電話向け下塗り塗料とUV硬化型ハードコート剤の種類
6.1 下塗り塗料の種類と特徴
6.2 UV硬化型ハードコート剤の種類と特徴
7. まとめと今後の開発動向について
第6章 眼鏡レンズ(竹下克義)
1. はじめに
2. 眼鏡レンズのハードコートとは
3. ハードコートの塗布・硬化
4. ハードコート膜の高屈折率化
5. ハードコート膜の密着性
6. ハイインパクト加工とは
7. 今後の展開
第7章 建築材料(下口睦弘)
1. 建材化粧シートの現状
1.1 建材材料の動向 天然木,木質建材からシート化への動き
1.2 環境問題
1.2.1 シックハウス
1.2.2 溶剤の大気への放出:塗料の水性あるいは無溶剤化
1.2.3 廃棄物焼却時に発生する有毒物質:非塩素系原料への転換
2. フィルム
3. 要求物性,評価方法
4. ハードコート剤
4.1 熱硬化型トップコート剤
4.1.1 主剤
4.1.2 硬化剤
4.1.3 添加剤
4.2 UV・EB硬化型トップコート剤
4.2.1 UV・EB化のメリット・デメリット
4.2.2 モノマー,オリゴマー
4.2.3 光開始剤
4.2.4 添加剤
5. 今後の展開
第8章 光ディスク(藤本寿一)
1. はじめに
2. 光ディスクの製造とハードコート
3. 光ディスク用ハードコート剤への要求性能
3.1 液特性
3.2 硬化膜特性
4. 光ディスク用ハードコート材への特性付与
4.1 帯電防止
4.2 耐擦傷性
4.3 防汚性
4.4 リサイクル性
5. おわりに
【第4編 市場動向】
第1章 PVC床コーティング
1. はじめに
2. UV硬化型PVC床コーティング
第2章 フィルムコーティング
1. 用途市場
2. UVフィルムコーティング
第3章 樹脂ハードコート
1. 携帯電話
2. 自動車用部品
3. 眼鏡レンズ
4. メーカー
第4章 光ディスクコート
1. 光ディスクの種類
2. 用途別の動向
2.1 CD
2.2 MO,MD
2.3 PD
2.4 DVD
3. コーティング市場
4. メーカーと製品
第5章 ディスプレイ材料へのコーティング
1. LCD(液晶ディスプレイ)
1.1 LCD業界のメーカー動向
1.1.1 国内外の液晶メーカー
1.1.2 会社名 予想投資額
1.2 製造装置の開発
2. プラズマディスプレイ材料へのコート
2.1 PDP市場
2.2 PDPで使用されているUV硬化技術
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