16年もの間、父母を介護し看取ったひとりっ子の実践記。介護便利帖とあわせ、兄弟がいても、一人で介護する人にもきわめて有益。

１　ある日突然始まった両親の介護

１　「母倒れる」の一報から始まった私の介護
２　朝一番にヘルパー派遣の手続き
３　一人になった父の食事は、「介護三種の神器」で
４　父からの「寝るぞコール」で、ひと安心
５　針のむしろの人の目、言葉に傷ついて
６　母が夜中に転倒、また寝たきりに
７　煩雑な入退院手続きに右往左往
８　二世帯の家計管理と書類の山に大わらわ
９　頭の痛い入院費用、差額ベッド料
10　あっという間の退院で、てんてこ舞い
11　人手不足は介護用具やリフォームなどハード力で補う
12　お風呂でおぼれそうになった母、隣人にSOS電話で命拾い
13　点滴の針を抜きに、タクシーで実家へ
14　タクシー代を終身保険でまかなう
15　後から戻ってきた医療費に、ホッ
16　親のきょうだい、親戚付き合いにも難しさ
17　初診予約に猛ダッシュ。病院は元気じゃないと行かれない
18「大学病院で検査を」、医師の電話に戸惑いと疑問
19　「病院へのお礼はちゃんとしてね」という母に…
20　入院中はヘルパーを止められ、大ピンチに
21　病院ごとに異なる入院費用にビックリ。

２　先の見えないトンネルの中で通い介護の選択

22　同居、通い…、悩んだ末の選択
23　ホーム入所の決断――施設は介護のセカンドハウス
24　両親が別々のホームに別れての入所
25　立ち合ってよかった、介護認定調査
26　ペットボトルの中味は、アイスコーヒーならぬ赤ワイン
27　私が緊急入院、支えてくれた友人たち
28　なかなか言えない施設への本音
29　検査入院の活用で体調改善
30　天井とニラメッコ、認知症ではないつらさ
31　「もう死にたい」と繰り返し言われるつらさ
32　介護真っ最中の、お楽しみ旅行や外食
33　変わりゆく親の姿を見るつらさ
34　もう限界、介護と仕事
35　一人息子が親を看るとき
36　施設ではできないことを補う知恵
37　介護と自分の家庭、家族との関係

３　とうとうやって来たターミナル、看取りと葬儀と、あとに残った大仕事

38　安らかな最期を望んでいた母。救急車での入院は要注意
39　延命治療を断る。決断の責任と迷い
40　待ったなしで押し寄せる未知との遭遇
41　無宗教での葬儀、決まりがないから難しい
42　父が高熱で緊急入院、ターミナルケアの始まり
43　ホームでMRSAに感染、肺炎で再入院
44　最期の看取りでの充足感、悔いのない休職の決心
45　読経も戒名もなし。アルバムと一升ビンで乾杯
46　親名義の預金口座や諸手続きに混乱
47　父の四九日後、第三者機関に苦情申請
48　処分に疲れ果てた遺品と古い家一軒
49　一番困る思い出の品。アルバム、写真、手紙の処分
50　散骨、樹木葬…、悩んだ末にやっぱりお墓
51　残った悔い、心残り……
52　「サムシンググレート」、両親の看取りを支えたもの
53　私にとって最善だった「通い介護」
おわりに

●一人でも安心　介護便利帖

Ａ　知らないと損する「地域包括支援センター」
Ｂ　ケアマネジャーの仕事と選び方
Ｃ　離れた親の見守りサービスリスト
Ｄ　介護保険で借りられるもの、買えるもの
Ｅ　民間保険の選び方
Ｆ　介護費用と医療費対策
Ｇ　障害者手帳の申請
Ｈ　介護施設の違いと選び方
Ｉ　有料老人ホームの選び方
Ｊ　認知症入門
Ｋ　葬儀のイロハ
Ｌ　埋葬の考え方