概要
古代日本語のテンス・アスペクト的研究については1992年の前著『古代日本語動詞のテンス・アスペクト』刊行のころから、さまざまな研究者による論が公表されてきているが、古代語の事実についての評価、およびその事実がどのような体系をなすかに関して、必ずしも一致点が見出されているとはいえない。そうした最近の研究動向を見極めつつ、前著以降の研究成果をもりこむとともに、形態論的なアプローチを徹底させることによってテンス・アスペクト的な意味的事実を確定し、スタンダードとなるような古代日本語の時間表現の体系をよりシステマティックなかたちで提示したい。
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