国際競争力の経営史
概要
国際競争力の違いはいかにして生まれるのか──さまざまな国・地域の代表的な産業における国際競争の展開に光を当て,国際競争力の源泉を解明する初めての書。経営史固有の実証的な方法に則り,経済学ではブラックボックスとされてきたロジックを明らかにする
目次
序 章 国際競争力の経営史の課題=湯沢 威・鈴木恒夫・橘川武郎・佐々木聡
第1章 国際競争とチャンドラー・モデル:チャンドラーは国際競争をどのように見ていたか=安部悦生
第2章 世紀転換期における機関車製造業の国際競争:英米機関車メーカーを中心として=中村尚史
第3章 海運業における国際競争と協調:ボンベイ航路における日本郵船とP&O=後藤 伸
第4章 明治期日本の民営たばこ産業と国際競争:アメリカン・タバコ社と村井兄弟商会=鈴木俊夫
第5章 化学工業における開発競争と多角化戦略:アンモニア合成工業におけるBASF対日本企業=鈴木恒夫
第6章 日米自動車産業の国際競争力:戦前・戦後の自動車摩擦問題をめぐって=宇田川勝
第7章 フランス自動車部品工業の発展と国際競争:グローバル化の進展と政府のかかわり=中島俊克
第8章 戦後日本の陶磁器業の国際競争力:戦略を支えた制度的基盤=大森一宏
第9章 国産フルートの国際競争力:模造から模倣と創造へ=米山高生
第10章 日本トイレタリー市場での国際競争:1960~80年代におけるP&Gの進出と日本企業との競争=佐々木聡
第11章 アメリカ市場における塩化ビニル事業の展開:信越化学のスピード&フレキシビリティ戦略=平井岳哉
第12章 イギリス化学企業の盛衰:ICIによる「選択と集中戦略」の末路=湯沢 威
終 章 国際競争力の源泉としての組織能力・産業力=橘川武郎
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