概要
プルーラリズム(多元主義)の時代に宗教はどうあるべきか。宗教理解にはパラダイム変換をもたらし、未来世代には行動指針「アジェンダ21」を提示する宗教多元主義とは、どのような思想か。その基本的な考え方をさまざまな角度から検証する。
目次
はじめに(間瀬啓允)
■I 宗教多元主義は宗教をどう捉えるか
1 現代の要請としての宗教多元主義(保呂篤彦)
2 宗教多元主義の位相(岸根敏幸)
3 宗教多元主義のもつ仮説性(若林 裕)
■II 宗教多元主義は何でないか
1 宗教多元主義は日本人の無宗教的現状を肯定するイデオロギーではない(西谷幸介)
2 宗教多元主義は宗教を相対化するものではない(山梨有希子)
3 宗教多元主義はキリスト教を擁護するためのものではない
― グローバル倫理を目指すもの ― (郷 義孝)
■III 宗教多元主義をどう見るか
1 イスラーム研究から見た宗教多元主義(塩尻和子)
2 キリスト教研究から見た宗教多元主義(笠井惠二)
3 仏教研究から見た宗教多元主義(高田信良)
4 日本の新宗教から見た宗教多元主義(島薗 進)
■IV 宗教多元主義からの「アジェンダ21」
1 信仰告白(稲田 実)
2 宗教間の対話と共生
― エキュメニカルな視座から ― (神田健次)
3 平和への実践(斎藤謙次)
4 死の看取りとスピリチュアリティ(坂井祐円)
5 愛と救済
― 遠藤周作『深い河』 ― (長谷川(間瀬)恵美)
■V 宗教多元主義の新しいシナリオ
1 インターレリジアス・エクスピアリアンスの学(濱田 陽)
2 宗教的多元社会の成熟に向けて
― 多元主義モデルの原理採択 ― (間瀬啓允)
3 宗教教育
― 新時代への模索 ― (津城寛文)
私の薦めるこの一冊 ― 宗教多元主義を学ぶ人のために ―
おわりに(間瀬啓允)
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