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イギリスの医療は問いかける

イギリスの医療は問いかける
著者/訳者名

著:森 臨太郎

出版社 医学書院
発行年月日 2008年12月01日
ISBNコード 9784260007108
定価 ¥3,080(税込)

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概要

英国医療に携わった著者が、日本の医療の改善のための具体策を提言
ブレア政権時に保健医療改革が行われた英国。その渦中で周産期・小児医療の臨床医として、また政策担当者として英国医療に携わった経験をもつ著者が、感じたこと、考えたことを率直に綴った。特に英国の診療ガイドラインの作成過程にみられる方法論や医療者と国民の関係は、今後の医療のあり方を考える上で参考になる。最終章では、日本の医療を改善するための具体策を提言する。

目次

1章 英国医療からいかに学ぶか
  日本医療の美点と欠点
  医師の上下関係と専門間の壁
  医師の勤務体制
  市場主義と統制のバランス―日本の医療は社会主義的?
  日英医療の根源的な違い
2章 英国医療の基本構造
 英国医療の歴史
  英国医療のはじまり
  NHSの創設
 英国の医療体制
  家庭医―プライマリーケアを担う専門医
  病院と家庭医の棲み分け
  NHSトラスト―地域ごとに独立した医療サービスの運営母体
  周産期医療―標準化が徹底された豪州医療
  緩和ケアと終末期医療―慈善団体が推進
  老年期ケアと医療―老人ホームと病院の連携
  救急医療―大病院に資源を集中
  電話医療サービス―ウェブサイトやデジタルテレビと連動
  薬の安全
  試行錯誤の医学教育―多様性と質の確保
  ビクトリアちゃん事件後の制度改革
  英国医師会の役割―上級医と家庭医中心の労働組合
  学会の地位―フェローは臨床医の誇り
  臨床研究と助成金―“システマティック・レビュー”が必須
  外国人の医師登録―その方法はさまざま
  「科学的根拠に基づく医療」との付き合い方
  ハイ・ストリートのリサイクルショップ―慈善団体の医療への貢献
  保健医療政策
  医学雑誌の光と影―『ランセット』と『BMJ』
  メタボリック・ミーティング in オーストラリア
  「学校で果物と野菜を食べよう運動」―公衆衛生政策の一例
3章 ブレア首相による保健医療改革
  背景
  「新しい公共事業運営」の導入と修正
  診療ガバナンス―医療の質を高める系統的な取り組み
  患者・一般市民参画―周到な準備が成功の鍵
  NHSを構成する組織
  National Service Framework(NSF)
  NICE
  Healthcare Commission
  トラストとファウンデーション・トラスト
  政治と政治家の役割
4章 NICEとNICEガイドライン
  診療ガバナンスを基礎としたガイドライン作成
  NICE
  NICE診療ガイドラインの特徴
  ガイドライン作成を担う7つの共同研究所
  ガイドラインの作成過程
  ガイドライン作成メンバーの選考
  エビデンス・レベルと推奨グレード―新たな方法を模索中
  医療経済分析と各専門家,患者・一般市民参画の意義
  情報の公開―NICE関連情報はウェブ上で閲覧可能
  NICE診療ガイドラインから学ぶべきこと
5章 ブレア首相の改革の評価とこれから
  ブレア首相による保健・医療分野の改善―
   「一般の人々の価値観」と「医療ガバナンス」
  保健医療改革の成否―評価には時間が必要
  マスメディアの反応にみる評価
6章 日本医療への処方箋
  医療資源の集約化と役割分担
  病院内開業契約制度と業務内容に応じた報酬
  外国人医療従事者受け入れ態勢の整備
  消費税を財源とする医療費の確保
  受益者負担の原則
  子ども家庭省の設置
  第三者機関による研究費の管理と分配
  第三者機関による医学校の管理と集約化
  家庭医専門制度の創設
  研修医の賃金の統一
  地域が担う研修医制度の構築と指導医の地位向上
  第三者機関による医療の質・安全の監視
  大学病院の機能特化,研究施設の集約化
  患者・一般市民参画の法制化
  国レベルの医療従事者求人・求職照会制度の創設
  かかりつけ医制度の強化と保健指標に対する補助金の付与
  療養施設の複合化と重篤患者に対する医療の見通し
  医療秘書制度の創設
  看護師やコメディカルの体制の充実
  変形労働制の待遇改善
終章 良きバランスへ向けて
索引

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