金融活動の現場を知る各執筆者が、現代の金融市場の現状と課題を、わかりやすく解説する。国際金融のフロンティアや、企業・金融の再生、日本の金融の歴史など、現代の金融市場を見る上で欠かせないテーマを取り上げ、金融市場を実務・学術の両面から俯瞰する。

1章　東アジア共同体と東アジアＦＴＡの展望　　畠山襄
2章　世界をさまようオイル・マネー――ペトロダラーからペトロユーロへ　　寺西靖彦
3章　途上国への開発金融　　遠山慶
4章　エクイティ・ファイナンスの変遷　　丸淳子
5章　国際的な環境変化と東証の取組み　　西室泰三
6章　景気循環と中央銀行機能の変遷　　香西泰
7章　日本銀行と民間金融機関――日銀考査を中心に　　熊倉修一
8章　企業再生とＭ＆Ａ　　宮坂征治
9章　金融再生の十五年　　北見良嗣
10章　我が国における公的金融の役割と民営化問題　　柳正憲
11章　日本経済の現段階と金融立国の可能性――マクロからの視点　　黒坂佳央
12章　吉野俊彦――その人と業績　　鈴木淑夫