概要
国家を中心とする国際政治観に対しては,国家以外のアクターの役割を重視する立場や,伝統的な安全保障問題以外の新イシューに注目する視点から,多くの挑戦が行われてきた。本巻は,非国家主体を中心に,リアリズムの国際政治観に対する挑戦を集大成する。
目次
序 章 国境なき国際政治=大芝 亮
第1章 グローバル化における地球公共財の衝突──公と私の調整=古城佳子
第2章 レジーム・コンプレックスと政策拡散の政治過程──政策アイディアのパワー=大矢根聡
第3章 多国間主義から私的レジームへ──マルチステークホルダー・プロセスのジレンマ=山田高敬
第4章 地球公共財とNGO──地球気候の安定化と生物多様性の保全を求めて=太田 宏
第5章 グローバル化とシティズンシップ──移住労働者と越境する世帯=柄谷利恵子
第6章 体制移行と民族紛争の発生=月村太郎
第7章 国際問題としてのマイノリティ=吉川 元
第8章 主権とヨーロッパ統合──主権の絶対性・一体不可分性・永遠性を中心に=遠藤 乾
第9章 領域管理と国際秩序──「新信託統治」が問いかけること=山田哲也
第10章 帝国は国境を越える──国際政治における力の分布=藤原帰一
第11章 人権と人道の時代における強制外交──権力政治の逆説=石田 淳
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